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無精子症とは射出精液中に精子が認められない状態をいいます。しかし、無精子症の状態であっても、極少数の運動精子・不動精子・奇形精子が見つかる場合があります。そのため、最終的に診断をつけるためには、一度だけでなく、複数回の精液検査を行う必要があります。& k, t( w" ?+ X0 w0 D
$ @7 `6 [$ v! S* G& M+ s極少量の精子が採取できた場合の治療法
4 ]: R- \7 m& x& Y1 X) H 精液を血清添加HTFで遠心分離し(1500回転15分間)、そのペレットを詳しく調べます。+ |6 n$ ^* Z5 n, A- U5 W7 f( a3 X
* Z2 B" V6 X- g+----- 運動良好・形態正常精子 -----+
& h8 ?3 {8 e# A4 }; A( L 精子の数が数匹程度とわずかであっても、運動良好・形態正常な精子を見つけた場合には、卵子の細胞質を完全に除去し、空となった卵子の中に採取した精子を1~5匹注入後、凍害保護物質(8%グリセリン+3%HSA)内で凍結します。(図2)
! E& c3 b6 w8 ?/ x/ Q3 }* C4 e$ F, b& n
図2:精子凍結の手順(精子が数匹の場合)
/ A0 N% U" G/ T6 l2 z; Z! h9 b 凍結方法としては、プログラムフリーザーを用いる方法と簡便法の二通りがあります。プログラムフリーザーを用いる場合は、-7℃で自動植氷し、-30℃までは-0.3℃/分で緩慢凍結し、その後は液体窒素内に投入します。簡便法は、射出精子の凍結と同様で、液体窒素の蒸気内で凍結後、液体窒素内で保管します。いずれの方法を用いても、融解後の精子回収率はほぼ100%で、運動性の回復率は約50%と良好な成績を得ています。 精子の数が100匹程度の場合には、採取した精子をグリセリン、卵黄を成分とした培養液のドロップに注入します。ICSI針にて運動性良好精子を約10μlのドロップに集め、精子浮遊液2μlを回収し、北里サプライ製クライオトップの先端に乗せます。液体窒素上2cmに5分静置した後、液体窒素内に投入し、先端にキャップをして凍結を完了します。(図3:左から「クライオトップ」「精子浮遊液をのせているところ」「ドロップがのっているところ」)0 B. ?- S; t8 l3 V1 ?. L6 a
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図3:精子凍結の手順(精子が100匹程度の場合)/ w9 R' d7 N( v# j1 N) c- N
+----- 遠心分離後に精子が見つからない場合 -----+& t: B1 }, D" ]$ x4 B" `
複数回の精液検査で遠心分離後も、精子が見つからない場合には、精巣生検を行います。また、精子を作っているかどうかを予知するために、男性のホルモン検査、(LH、FSH、Tの測定)を行います。FSHが20以上で、精巣が極端に小さい場合には、精子が見つかる可能性は極端に低くなりますが、決してゼロではなく、見つかることもあります。更に精巣の触診を行い、大きさ・固さ・精巣上体の怒張の有無などを観察します。同時に超音波検査を施行し、精巣内の異常および精巣上体の拡張なども確認します。更に、クラインフェルター(47XXY)などの染色体異常を調べる染色体検査を行います。Y染色体の長腕上のDAZ遺伝子や精管欠損の症例では、患者様の希望があればcystic fibrosisの責任遺伝子(CF遺伝子)の検査も可能です。
1 Y: H' B" l; Y6 C5 C) O1 a3 z1 c" ^. m l
閉塞性無精子症の治療法
$ p- n; u/ y8 ?* }- m' M4 E8 x+ {* N 閉塞性無精子症とは、精子を運ぶための精管が途中で閉塞している状態です。閉塞性無精子症と診断された場合には、精巣上体より精子を回収します。その方法には、外科的精巣上体精子回収法(MESA)と経皮的精巣上体精子回収法(PESA)の2通りがあります。精巣上体精子は、精巣内精子より妊娠能力が上昇しており、濃度は濃く、運動性も高まっておりますので、可能な限り、精巣上体より精子を回収するように努めております。, K5 C3 g- w( C0 I2 Y
外科的精巣上体精子回収法(MESA)は、陰嚢に約4cmの切開を加え、精巣を陰嚢内より脱転させて視野下にガラス製のピペットで吸引する方法(図4)です。全身麻酔(静脈麻酔)又は局所麻酔が必要です。全身麻酔はすぐ覚めますので、ご安心下さい。手術時間は、約20~30分で、当日に帰宅が可能です。検査の翌日は、一日仕事を休まれた方がいいでしょう。その翌日からは仕事は可能です。
# L5 K7 n' Y, O) G P: h 経皮的精巣上体精子回収法(PESA)は、経皮的に直接27 ゲージ針を怒張した精巣上体に刺入して精巣上体液を回収する方法(図5)です。外科的処置がとれない場合(仕事が忙しくて翌日休めない場合など)にはPESA を行うこともありますが、良好な精巣上体精子を多量に確実に採取するためには、一般的にはMESA をお勧めします。
: N3 g. I7 `3 L. w/ G( c 回収した精子は、グリセリンと卵黄から成る凍害保護液と精子浮遊液をセラムチューブ内で等量混合し、液体窒素上2cm に5 分間放置後、液体窒素内に投入して凍結します。( r! w( n/ d2 p% f
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7 J* b7 ^/ m! h! t- y1 G' \3 K図4:外科的精巣上体精子回収法(MESA): B( M9 F3 n9 _
1 l9 B2 x7 ]) `+ H. u図5:経皮的精巣上体精子回収法(PESA)
+ C% o$ V( d; r5 s1 h/ s
5 U- \, d! ^4 R7 \非閉塞性無精子症の治療法
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8 K- Y% E& t7 u3 V& {, c* T図6:精巣精子回収法(TESE)
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図7:MD-TESEの様子
. H5 x j8 \7 \- o 非閉塞性無精子症とは、精巣自体の造精機能に障害があるために、精子ができない状態です。非閉塞性無精子症と診断された場合には、精巣生検を行って精細管内精子を捜します。(図6)8 j e" B" E7 X& s, O" J4 Q: _
精巣生検は術後の疼痛が1週間続くなど、大変な負担がかかりますので、1回で済ませたいところですが、どうしても再検する必要がある場合には3回までは可能です。 回数が増えるに従って、疼痛が強くなり、陰嚢内で精巣の動きが障害されることもあります。男性機能が極端に低下することはまずありませんが、1回の生検で十分な精子または精子細胞の凍結保存が必要となります。
6 o8 U5 S9 P. E5 J* Y7 g; C% H; y% W 従来は、精巣生検は両側の精巣の4ヶ所より採取していましたが、現在では、顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE,microdisection-TESE)を行っています。MD-TESEでは、顕微鏡下に精巣全体を観察し、精子がいそうな場所(精細管が太く、又は白濁した部位)を狙って組織をつまみ取ります。その組織内に精子がいるかどうかを4~5分で検査し、もし見つかればその周囲の組織を多目にとります。もしいなければ、他の場所を捜します。従来の方法より、精子がみつかる率が高くなります。但し、手術時間は1時間以上かかりますので、全身麻酔が必要となります。% J, D6 m7 J& }: t+ X7 g
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+----- 精巣内精子が見つかった場合 -----+
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図8:精巣内精子が見つかった場合
' j* b) r- \! C0 t3 U6 h* w( |% f2 \ 精巣内精子を回収できた場合(図8)には、透明帯内で凍結保存します。採卵を同時に行っている場合には、ICSI用に使用します。
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+-- 精巣内精子は見つかったが、奇形または動いていない場合 --+
3 B) M- s- F8 Q) {4 k 非閉塞性無精子症で、精巣生検で精子が見つかる場合の大半は奇形精子です。そして、そのほとんどが動いていません。このような精子を用いて顕微授精(ICSI)を行うと、妊娠率は非常に低くなります。ですから、このような場合には、不良な精子を選んでICSIを行うのではなく、精子になる一歩手前の後期精子細胞を用いた方が妊娠・出産率は高くなります。
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+----- 精巣内精子は見つからないが、後期精子細胞が見つかった場合 -----+
8 p) x+ H+ K, S: J! \( M B r 精巣内精子が見つからないけれども、後期精子細胞が見つかった場合には、何度も精巣生検を行わなくてもすむように、精子細胞を一旦凍結保存します。そして、後日後期精子細胞を用いて顕微授精(ICSI)を行います。融解後の生存率は約80%で、発育段階の未熟な精子細胞の方が成熟した精子細胞よりも高い生存率となります。/ D: X/ w6 L. X; s# }3 m! H$ h' @3 V& W
当院で精子細胞を使って、出産されたご夫婦の手記も参考にされてください。
$ s" S" ~6 q! W 無精子症を乗り越えて後期精子細胞で妊娠・出産 [ 奥様より ]
: X, i& _9 ]( S6 D" e 無精子症を乗り越えて後期精子細胞で妊娠・出産 [ 旦那様より ]
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*---*---*--- 精子細胞を使用する治療における注意点 ---*---*---*2 C, T( N1 {0 d5 b( s; r. {
無精子症の原因として、Y染色体長腕上の微小欠失が古くから報告されており、特にAZF領域の欠失は、無精子症の責任遺伝子の重要な候補としてみなされています。しかしながら、無精子症の患者の中で同じような遺伝子の異常が認められた症例で、その症状の程度に差があり、また全く正常な生殖能力を有する症例も報告されている点より、この雄性配偶子の発生における異常には、遺伝子そのものの異常のほかにエピジェネティックな因子が関与しているということが想像されます。すなわち、遺伝子自体には問題はありませんが、その遺伝子の発現の際に異常が生じることが考えられるということです。. A2 _. b. v! Q6 H) k T% b f
代表的な原因として、遺伝子の刷り込み(genomic imprinting)異常が報告されており、これまで、約50のインプリンティングの遺伝子が人間の疾患に関与していると言われています。その代表は、IGF2、H19、SNRPNの3つです。更に、P57KIP2とH19は母親由来の遺伝子発現のみにおいて正常は表現型となりますが、これが両方のゲノムで発現したり、また、両者でも発現しない場合には、Wilm’s tunor、Beckwith-Wiedemann sundrome、Prader-Willi syndrome、Angelman syndrome、およびSilver-Russel syndromeの原因となることが報告されています。しかしながら、今回までの動物実験の結果を検討してみると、下記の3点の可能性があると考えられます。9 c7 p$ i, {" m$ p0 j* ?
1. genomic imprintingは少なくとも第一精母細胞のステージでは完成されている
8 i" o( H! Q; u! ] 2. genomic imprintingの異常は主に胎盤形成時に発生する& o+ E2 A2 \" Y$ y6 \ X+ q
3. 始原精殖細胞のステージで親からのimprintingは消失し、減数分裂時に刷り込まれ、子孫へは伝播しない" |! `! j* w7 f" i7 W6 p+ W
以上の結果により、精子細胞には精子と同時にgenomic imprintingが完了していることが分かりました。また、正常のみならず、造精機能が障害されたマウスの円形精子細胞も、正常マウスと同様の発生の能力があることが報告されており、精子細胞を用いた臨床応用の安全性はほぼ確認できたのではないかと推測されます。4 ^8 z4 {- t- i4 s+ t
現在まで、精子細胞を用いた治療によるimprinting geneの異常と思われる出産の増加は認められていません。しかしながら、一対の相同染色体の一方の遺伝子がメチル化により不活化されるgenomic imprintingは、メチル化のパターンが異なる場合もあり、今後はこのメチル化パターンの差の状態を検討することが必要となるでしょう。2 g( W- N" H$ l+ y' N- X
n5 X( \ S/ ]
+----- 精巣内精子および精子細胞が見つからない場合 -----+$ J1 O& g5 e$ G+ h. H( p) d* k
精巣内精子および精子細胞が見つからない場合には、ご夫婦と十分なカウンセリングを行い、今後の治療方針に対して説明を行います。非配偶者間人工授精(AID)を希望されるご夫婦には、AIDの治療について説明を行います。
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精子回収法の比較' n4 s0 o/ f- L! V* _0 }$ T6 K
閉塞性無精子症- {3 A5 S8 e$ a4 X8 j; m
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